Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚の居る潮溜まり 〜こんな所をチェックすべし!!〜

魚採りを続けているうちにホームグラウンドというかお気に入りの磯ができてくることは、この前にも触れましたが、お気に入りの磯の中でも、真っ先に向かう潮溜まりはたいてい決まってくるものです。狩猟、採集という類のものには必然的なことかもしれません。それだけに縄張り意識が出てくるのも当然であって、磯に近づくにつれアクセルを踏む足の緊張が強まり、気がはやってきます。

当然、磯には魚のよく居る潮溜まりと、あまり居ない潮溜まりがあります。浅くて、殺伐とした、干上がるような小さな潮溜まりには魚も入りません。では、どういった潮溜まりにはたくさんの魚が潜んでいるのでしょうか。

1.潮溜まりの形態
常識的に考えて魚のたくさん居る潮溜まりと言うのは、大きい潮溜まりです。どうしても真っ先に目が行ってしまいますが、、容積が大きいというだけでは結構外れを引いてしまいます。隠れ家になる岩や窪みが多い複雑な潮溜まりである必要があります。小魚が生きていくには捕食者から身を隠すための隠れ家が必要ですし、餌になるような小動物も凹凸に富んだ場所にたくさん居ます。「見えるところにサカナは居ない」という言葉もあるように(?)、ややこしい所が狙い目なのです。こんなところに魚が居ったら採りにくいなあと言うところ。。そう、岩の下とか窪みを重点的にチェックすべきです。

2.潮溜まりの位置
大潮の干潮時は、潮溜まりがたくさんできるのため、魚採りには絶好の日和ということになります。こういう時、普通は沖合いに近い、大潮のときくらいにしか現れないような潮溜まりは魅力的であり、我々気のはやる採集家は真っ先に重点的にチェックするものです。

確かに沖合いに近い潮溜まりはいつもは海の中に沈んでいるので、色、香り、海藻のつき方などいかにもサカナが潜んでいそうな雰囲気で、更に普段は現れないという希少価値のようなものも加わって、普段は見られない希少なサカナが入っているはずという採集家の妄想的な期待を煽ります。そういう潮溜まりに魅力を感じるのは当然ですし、珍しいサカナが入っていることもありますが、実は期待ほどではないというのが率直な私の印象です。

こういうとき、磯の先端付近の潮溜まりを血眼になって忙しく見回っている私より、後ろのほうで潮溜まりの縁に腰掛け、じっくりと探している子供や妻のほうが珍しいサカナを見つけていたりします。欲があるからという道徳的なことが原因で見つけられないのだろうか、いや焦っている事で、かえって集中力が散漫になりサカナを見落としてしまうという精神機能の低下に起因することなのだろうか。それとも、本当は場所に問題があるのだろうか。

子供らは私のように欲というか妙な先入観を持たないので、私が無視しがちなゴミ溜りのような潮上帯(満潮の時だけに水がくるところ)近くにある潮溜まりでもサカナを探していたりします。この潮上帯付近の潮溜まりというのが実は思わぬ魚が入っていたりしますのでなかなか侮れないのです。

チョウチョウウオ類も結構、「こんなところに!?」という場所に居たりしますし、10センチほどの深さの無機質名感じな潮溜まりでサザナミヤッコを見つけたこともあります。子供らがコンゴウフグを見つけたのも潮上帯のゴミの浮いていた潮溜まりでしたし、例のうんこ食サカナが居たのも、潮上帯の汚い潮溜まりでした。(これは別か..)ゴミの溜まるような行き止まりの潮溜まりには実はサカナも行き止まって溜まっていると考えてよさそうです。

3.磯の谷
なぜか魚の居る潮溜まり。あまり、大きくも深くもないし、そんなに岩や窪みもない。けど、覗くと何か居る。そんな潮溜まりがあります。そのような潮溜まりの特徴を考えたとき、共通しているのが川のような形になっているということです。単なる溜まりではなく、魚の通り道なのです。途切れ途切れになってはいても潮溜まり連続体、または潮溜まり川と呼んでいいでしょう。そういう場所は沖の方からも磯の形が谷のようになっています。その谷に沿って魚が浅場へとやってくるわけですから、その延長線上の潮溜まり川に魚がたくさん居ても不思議ではありません。

これらを総合すると理想の潮溜まりは、「沖のほうまで細々と続くような潮溜まり川の大きな行き詰まりの場所。大きな岩やゴミが浮いていれば尚良し!」

これで大量間違いなし!!