魚取りレポート2002 台風の去った海
台風5号は、7月8日日本海へ抜け、台風6号は遥か南ありました。多分、うねりが強くて無理やろうなあと思いつつ、水汲みがてらにいつもの磯を覗きました。きっちり、採集の道具は持って....それは当然。
海は予想していたほどのうねりもなく、一目散にいつもの潮溜まりを目指しましたが、今日は先客が居ましたので、別のところで粘ってみました。ゴロ石の多い、小さく、浅い潮溜まりでしたが、たくさんのチョウチョウウオを見つけました。潮溜まりで見つけるチョウチョウウオの仲間のうち、だいたい5匹に4匹がチョウチョウウオ、後の1匹が、チョウハン、トゲ、フウライといった感じです。採集3年目になりますが、他の種類のチョウチョウウオは和歌山の潮溜まりで見かけたことがありません。
■チョウハン■
500円玉サイズ。今年の初物。チョウチョウウオに比べて、チョウハンは赤味が強かったり、逆に黄色がかって見えたりし、色鮮やかな感じがします。
■オキナヒメジ■(4cm)
写真でははっきりしませんが、顎鬚みたいなものがあって、餌になる小動物をほじくる動作が面白い。防波堤の縁や、潮溜まりでも時々見かけます。やっぱり熱心に「髭」でゴシゴシしています。
別名「オッサン」だったかな。
潮が少し満ちてきてたので、場所を近くの漁港に変えてみました。台風の後で流れ藻がたくさん流れ着いており、防波堤の際で、ゴミや藻にに紛れている魚を捕まえました。藻に紛れて、イシダイ、イシガキダイ、二ザダイの幼魚が多数見られました。また、大きなハナオコゼも藻に紛れてのたうちまわっています。不思議と魚たちが寄ってきては食べられていました。あまりに大きなハナオコゼなので、見逃すことにして、物珍しい魚を捕まえてみました。
しかし、それにしても子供はゴミみたいな魚を見つけるのが上手い。そういえば以前、ゴミに紛れて浮かんでいるコンゴウフグを見つけたのも子供、ゴミにしか見えなかったナンヨウツバメウオを見つけたのも子供でした。きっと、目の付け所が違うのでしょう。
■マツダイ■(3cm)
横たわって浮かんでいます。水面に浮かぶ枯葉、あるいは木の皮くらいにしか見えません。水槽の中でも同じように水面に横たわっていますので、観賞価値なし。第一、こんな色の魚を好んで飼う事自体、不思議。明日、海へ戻します。
■ソウシハギ■(12cm)
木の屑にしか見えません。人間の目から見るとかえって不自然。娘はナマコが浮かんでいると騒いでいました。茶色に薄い水色といった変な色合い。アクアパルならこの魚のシブさをわかってくれるかも知れない。
■二ザダイ■(500円玉サイズ)
骨格が透けて見えます。もう少し透けてくれたらいいのですが、これも観賞価値がなさそうですね。人間の勝手です。
ナガレ藻を掬ったら入っていました。
そもそも観賞価値のある魚が、茶色いナガレ藻に紛れている事を求める自体おかしい。私の心得違いでした。
■トゲチョウチョウウオ■(10円玉サイズ)
オレンジが鮮やか。当然ナガレ藻には紛れていません。こんな鮮やかな色では紛れていることにはなりません。粘って粘って採りました。骨格が透けて見えます。もう少し透けてくれたらいいのですが、これも観賞価値がなさそうですね。人間の勝手です。
ナガレ藻を掬ったら入っていました。
そもそも観賞価値のある魚が、茶色いナガレ藻に紛れている事を求める自体おかしい。私の心得違いでした。