Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2003 恐怖!「う●こ」の潮溜まり

夏休み最後の日、8月31日、ちょうど日曜日と重なってしまいました。さすがの私も疲れていましたが、私の父も海水魚を飼っていまして、どうしても海に行きたいというので、やっぱり南紀に繰り出してしまいました。その辺、海に行く理由を他人のせいにしてしまうあたりは、もはや確実に中毒の域に達しているといえます。

今日は珊瑚の少ない岩場での採集です。父は海の中を撮影すると言ってビデオカメラを持って張り切っています。妻はいつものように潮溜まりをじっくり観察してます。私はまずは転石地帯を見て回りました。

その磯は砂浜が近くにあり、多少濁っていました。これはピンチです。濁ると気分が...昨日の二の舞です。弱気になりかけているところへ、白っぽいチョウチョウウオ発見。ゴマチョウです。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしながら、ようやくゲット。気分をよくして、今度は砂浜に面した磯を探索に行きました。

この辺りから、なんだか体調が妙で、やたらと吐き気がします。その磯では何とか、トゲチョウを一匹つかまえ、今日はしんどいのでこの辺でやめようかと思ったのですが、せっかくここまで来たのやから....やっぱり止める勇気がもてません。吐きそうなのに...

よくよく考えてみると、今週は海へ来るのが実は5回目。そのうち4回は南紀へ、そして仕事の時にまでデイケアで潮溜まり観察のプログラムを作ってしまい、28日は御坊の磯に行ってしまいました。結構夢中になって魚を追いかける人もあり、またその後の水槽のセッティングにも関心をもってくれる人もあったりして、それはそれで成功だったと思うのです。

どうやら連日はりきって炎天下の海へ繰り出した疲れと睡眠不足からくる吐き気かもしれないと自覚しました。まあ、それなら疲れがとれたら吐き気もとれるわけで、潜るだけで酔って吐いてしまうような軟な体ではなかったんだと妙に安心してしまいました。

そういうことで今度は砂浜から離れた岩壁地帯です。水深5メートルほどの岩壁の底の方にミナミ発見。ハコフグなら、見逃しますが、ハタタテダイです。続いてサザナミ発見。フグなら見送りますが(西村さんごめんなさい)ヤッコです。手の平より少し小さいサイズでかなり素早そうです。さらに続いて、テーブル珊瑚の付近で黄色の魚発見。スミツキです。トノサマなら追いかけません。

 

■ミナミハタタテダイ■(7cm)

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ハタタテダイは潮溜まりに殆ど入りません。防波堤でよく見られるということは、深く垂直に切り立った場所がきっと好きなのでしょう。
やっぱり旗を立てている割に素早い動きで思わず騙されてしまいます。見かけによらないということです。

 

■スミツキトノサマダイ■(3cm)

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テーブルサンゴの間に見え隠れしておりました。如何にサンゴから追い出すか。追い出してしまえば後はいつもの要領で、捕まえやすい場所に追い込んでいきます。

 

サザナミヤッコは見失ってしまったものの、初めての魚をつかまえ満足です。しかし、波にもまれてもう限界、嬉しさとともに別に込上げてくるものもありました。

瀕死の状態で、海から上がると妻が何やら珍しい魚を採ったと喜んでいます。一匹は可愛い1cmくらいのクギベラ、もう一匹は一円玉程の大きさで黒字にオレンジの変わった魚です。

妙に汚い潮だまりでゴミと一緒に浮いてたと言うのです。簡単に採れそうでなかなかうまくいかず、あっちへこっちへ追っているうちに足を滑らして、汚い潮だまりにはまり込んで、服のまま首まで浸かってしまったと言います。そうまでして妻がつかまえた魚です。大いに称えるべき魚です。

帰ってさっそく本で調べてみますと、幼魚は汽水域でも生息し、その学名は、ぷかぷか浮かぶう●こを食べる事にちなんで、糞を食べる者という、物凄く恐ろしい名前のつけられた魚である事がわかりました。ただ幼魚は観賞魚としても価値があり、成魚は食用にもなるらしいのですが、なんとも凄すぎます。

その魚が居た妙に汚い潮だまり、きっと、きっと、ゴミに紛れた、う●こを突ついていたにちがいありません。そこに首まで浸かった妻は.....その夜は疲れも忘れ、大いに盛り上がりました。夏休みのいい思い出になりました。

 

■クロホシマンジュウダイ■(1cm)

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例の物凄く恐ろしい魚です。飼うのにどういう餌をやったらいいのか家族での議論は夜中まで続きました。