Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2004 1. 久々の採集

今シーズンは、なぜか腰が重い。、6月に入ったというのに未だ魚を採りに行っていないというのはここ数年にはないことです。去年までは4月頃から行ってたのにどうしてしまったのだろうかと考えました。

それは多分、昨シーズンの後半から採集スタイルが少しずつ変わってしまったからだと思います。今までは潮溜まり中心の採集でしたが、去年は仲間と出会い、素潜り採集というのを知ってしまいました。確かに潜れば潮溜まりには居ないような魚かながたくさん見られます。しかし、素潜り採集は私にとっては孤独な採集なのです。

もともと私にとって採集とは、家族が休日に楽しむための機会、手段と言えます。とは言っても、磯に着けば、子供らをほったらかして真っ先にポイントに走っていき、ほとんど嫁さん任せにしているのが実情ではあります。そして家族が魚を見つけると、「よっしゃ、どこへ隠れたんか、ちゃんと見とけー。」といって駆けつける、自己中であります。

家族そろって潮溜まりで採集が楽しめ、その前では素晴らしく素潜り採集が楽しめるというポイントを未だ見つけていないものですから、素潜りポイントへ行くにはどうしても一人。潮溜まりのポイントへ行くなら素潜りは諦めるという事になります。

一人海へ行くのは寂しい。でも、潜って黄色いチョウチョウウオなども見てみたい。その葛藤で今シーズンは動きがとれなくなっていたのです。(それだけでもないですが..)

6月5日土曜日、行く予定にはしていなかったのですが、昼間暑くてダレそうだし、潮も干くし、子供らにも後押しされて、今シーズン初、中紀の潮溜まりポイントへ行きました。

お弁当を買って、磯に着いたのが11時半頃、皆は温かいうちにとお弁当を食べていますが、私は海に着くと悠長にはして居れず、とりあえず目ぼしい潮溜まりを見て回ります。未だ時季早く、潮溜まりの中にはニザダイやべラの幼魚が中心で、あまり目を引く魚も居ません。

その中に、今年も居ました。黄金に輝くナミチョウ。シーズン半ば以降ならあまり捕まえようという気にはならないのですが、やはりシーズンの初めはナミチョウで始まります。ようし、採ったるか。久しぶり、あまり何も考えないで正面きって潮溜まりへ入っていきました。あっという間にナミチョウは転石地帯へと消えました。すっかり採集の基本を忘れていました。昼飯食って、冷静になりましょう。

しばらくして行くと、居ましたよ、石の下。今度は基本どおり。逃げ込まれると困る方向から回り込んで、取り込み易いポイントへと追い込んでいきます。初夏の潮溜まりらしく、海藻の中に逃げ込んだところをキャッチ。半年振りの感動です。子供らも「パパ凄い。」久々の響きです。

今度は子供らを引き連れて、去年キンギョハナダイを捕まえた大潮にしか現れない潮溜まりへと向かいました。途中小さな潮溜まりで子供が、「あっ、赤い魚居る。」と叫びます。この時季、赤い魚といえば、キンギョハナダイ。「絶対採ったる。」という意気込みです。潮溜まりで泳ぐキンギョハナダイはホントに妖しいほど赤く輝いて見えます。基本どおり、採り易い方向へと追い込み、「お父さんの後ろへ魚逃げへんか見とけよーっ。」など言いながら石を一枚一枚除けて追い詰め、捕まえました。

初夏の潮溜まり、思った以上のお土産です。
帰るまで、帰りの車の中、帰ってから、そして水槽に入れてから、事あるごとに「これ私が見つけた..」かなりうるさいです。

これが、潮溜まり採集の、いいところ。