Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2005 19.棚から....

そろそろ、ウエットスーツなしで泳ぐのには肌寒く、海へ行くことを子供は気乗りしない時期になってきました。私のほうはサンゴの城を攻略するために、また息止めの練習を始め、ますます魚採りに燃えまくる毎日であります。10月9日日曜日、三連休真ん中の日、2日前の飲みすぎが堪えてか、あるいは風邪気味なのか少々だるいのですが、行かなければ後悔するので、思い切って一人南紀まで出掛けました。

今日はホームをパスし、ホームよりやや南の磯。到着は10時半。ちょうど満潮です。いつも覗くドロップオフや岩穴、ミドリイシの周りを見て回りますが、ポリプ食性のチョウチョウウオも他の採りたい魚はなく、転石の地帯でゴマチョウと採り方を覚えたクロユリハゼを少々ゲットしたのみでした。

次はこの間のニセフーライにリベンジすべく、テーブルサンゴのある磯です。少しは息も長くもつようになったはずだし、追い出し作戦も一応考えました。ということで、かなりの意気込みで臨んだものの、恐れをなしてかニセフーライの姿はありませんでした。それどころかサンゴを見て回っても、ナミチョウ以外のチョウチョウウオは出てきません。期待はずれです。

とそこへ、多くのべラやヒメジに混じって、3~4センチのアカハチハゼが砂を噛んでプカプカ泳いでおります。この魚も後ろから追えば逃げ足が速いので網に入りません。頭のほうから網で押さえ込み法を使っても少し大きいので惜しいところで無理、あまりに驚かせると、スッと障害物の陰に隠れこんでしまいます。隠れたときがチャンスなのですが、石をめくっても見当たらず、見失ってしまいました。しばしその場を去って、また出てくるのを待つとします。

その直後、テーブルサンゴに鮮やかなイエロー、4センチくらいのトノサマダイです。水深約4m、私にとっては限界の深さですが、他に魚がいないのでやるしかありません。てっきりテーブルサンゴに篭ると思いきや次から次へとサンゴを転々とします。これくらいの大きさだと遊泳力もあり、更に深いということで、トノサマ目がけて潜る間に次のサンゴへ移られてしまいます。そのうち深いところでは気分の悪くなる私のほうが参ってしまいました。あかん、もうええわ。もう吐きそうや...と思いかけていた頃、転々と移動するトノサマにも法則と言うか通り道があることを何となくつかみ、顔面蒼白でようようゲット。

体調を整えるために、しばし、海の上に突き出た岩の上に腰掛け休んでおりました。ちょっと吐き気もおさまったのでアカハチ採ってもう帰ろうと思い、先ほどのポイントへ向かうと、途中目の前にツノダシ発見。小さめのいいサイズです。さすがにもう追いかけるパワーはありませんが、このツノダシはうまい具合に岩の下に潜りこんでくれました。棚からボタ牡丹餅、岩棚からツノダシという感じで、採れました。

うんと気分がよくなり、アカハチポイントへ戻ると、やっぱり同じ場所に出てきて砂を噛んでおりました。何度か左手で威嚇して、右手に持つタモ網で頭から押さえ込みにかかりますが、うまく間合いを見切られてしまいます。しかし、こちらの真の狙いは適当な石の下に追い込むこと、そうとも知らず、網をかわし得意げなアカハチはサラバじゃと言わんばかりに拳大の石の下に消し込みました。

石の奥にタモ網を地面と隙間なく固定し、手前から騒々しく石を動かすと、アカハチが一目散にタモ網に突進していくのが見えました。Uターンして出てきそうになるのを慌てて水面から出し、ニンマリ。やっぱりこの瞬間がたまりません。

 

 

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フーライのくせに篭城し、トノサマのくせにフラフラとフーライ坊。
大きくなれば動き回る傾向がつよくなるのだろうか...