Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2008 2.魚の通り道ち

9月1日月曜日。小学校の創立記念日。私も夏休みをとった。夏休みどこへも連れて行かなかった息子と魚採り。「しんどくない魚採り」を目指して今日は最初から潮溜まり狙いでいく。

潮溜まりゆえにはなからレアな魚は当てにしていない。が、ちょっと深い場所に、カンムリベラ発見。潮溜まりではなかなかのお宝である。しかし、大きな岩の点在する場所でなかなか採るのは難しそう。カンムリベラにはテリトリーがある。たいてい同じ場所をウロウロしていて、追いかけると逃げる場所も大体同じ。姿を消しても知らない間に元の場所に戻ってきている。しかし、あまりにも危機感を与え過ぎるとテリトリーから姿を消してしまうので、捕まえる気があるなら深い追いは禁物である。

このカンムリベラも何度か追いかけているうちに通り道が見えてきて、ここで待ち構えたら大丈夫というポイントを見つけたのはいいが一人では難しい。近くでクマノミを捕まえるのに必死になっている息子を呼んで、「ここで網持っといてくれ。」と仕掛けをセット。息子は訳もわからないまま、網を構えている。万全の体制(多分)が整ったので、岩棚の下に身を潜めているカンムリベラに追い出し棒アタック!砂煙を残して一瞬にして姿をくらませたカンムリベラの行く先は息子の構える網の中しかないはず。そう信じて、マスク越し似越しに網の方を見ると、やっぱりカンムリベラがもがいていた。しかし、オレは天才を豪語する息子は全く魚に気づいていない。水中なので叫ぶわけにもいかず、慌てて泳いで、網を持ち上た。

カンムリベラを採って気分を良くした私は、潮溜まりから離れて泳いでみる気になった。目当てはいつもサザナミヤッコがいる岩の亀裂である。今日もやっぱり居た。水深約1.5m、しかし、潮溜まりのように根気よく網を構えて、追い出し棒で網に追い込むという訳はいかない。波が高くて、潮の流れがきつい場所なので、片手で岩を持って体を固定しなければならな。両手が使えず、「追い出し-待ち伏せ」という常套手段が使えない。そこで考えた片手でサザナミを採る方法。

1.兎に角、追い出し棒でサザナミの居る亀裂を突きまくる。
2.しばらく待つ。
3.危険を感じてサザナミはその巣穴から出てきて別の場所に移ろうとする。
4.そこを待ち伏せ。あるいは、採り易い方向に出て来させ、全力で捕獲。

サザナミヤッコを採る事ができて、ある程度は満足だが、最近の魚採りはなかなかに辛い。だんだんと満足閾値が上がり、どうしてもレアな魚を追い求めてしまう。まさに中毒である。小さな潮溜まりの水を全てバケツで汲み出して捕まえたネズスズメの感動は水深10メートルのウズマキやレンテンヤッコでしか得られないのであろうか.....採集人生の岐路に差し掛かっていると思える今日この頃である。

 

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