Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2005 14.魚採りは体力?道具?

9月17日土曜日。風は強いですが波はそんなに高くありません。今年は魚が少ないといってもそろそろ、シーズンも真っ只中、期待しても罰はあたりますまい。

南紀ホームグランド、いつもの磯をいつもの順番で見て回ります。潮溜まりには大きなナミやフウライが居ますが、今回は多くを見て回りたいので見逃します。早々に潮溜まりはあきらめて、磯に出てみると、いきなりサザナミに出会いました。やっぱり岩穴です。見つけてしまえばこっちの物。

サザナミヤッコ(3cm)
居るのは岩穴か岩天井の下。見つけたことのある場所は必ずチェックするが全く同じ場所には不思議とあまりいない。


今年も追い求めた魚なのに、突然見つけて(あたりまえ)、採り易い場所なのでパッと捕まえて、もっともっと感動を味わいたかったのですが、なんともあっけない感じです。(しかし、帰って水槽に入れてからジワジワこみ上げてくるのです。)

同じ場所に今度は小さなキンギョハナダイが居ます。このサイズならと余裕をかましていましたが、タモ網をうまくすり抜けられて岩穴に入り込んでしまいました。こうなったら厄介です。きっと穴の奥で硬直してます。待てど暮らせど出てきません。残念ですがこれは諦めました。

魚は少ないですが、今度は岩の窪みに小さなカンムリベラを見つけました。カンムリベラも決まって窪みのテリトリーをうろうろしています。キンギョハナダイとは違って潜りこんで硬直しないし、すぐにはどこかへ消え去ってしまわないので、これは頂きです。

カンムリベラ(1cm)
小さいサイズほどテリトリーから離れにくいし、当然動きもスローなので採りやすい。


潮溜まりは風のためにサザナミが立って見難そうです。子供らはクギベラやホンベラを採ってましたが、ホンベラのほうは何とか説得の甲斐あって、逃がしてもいいということになりました。

いつもの磯をあとにして、次は前回のリベンジを果たすべく、漁港へ向かいました。防波堤用の網の作成に費やしたこの2週間の成果を見せるときが来たのです。

うまく採れるのだろうか、いきなりつぶれたりはしないだろうかと言う不安と、これなら何でも採れるはずと言う妙な自信の中、防波堤用網のデビューです。

岸壁に行くとハタタテダイはすぐに見つかりました。しかし、彼らはスレまくってます。網を水の中に入れた瞬間に深場へ姿を消します。これやったらどんな網でもあかんやんけなどと考えているところに、座布団くらいの大きさのエイを発見。何でも採れる網を自負していますから、子供らの期待にこたえて掬いました。エイが重すぎてせっかくの網が少しつぶれてしまいましたが気にしません。

そしてハタタテダイのほうは同じポイントに人をおちょくるかのように何度も現れます。が、うまくいきません。網を水面に入れるとスーッと沈んでいきます。そしていくら速くかぶせても間合いを見切られており、網には入りません。繰り返すほどに、上腕の屈筋と体幹の筋肉にかなりの疲労が蓄積してきます。畳一畳くらいのもっと大きな網が必要なのか、しかし、水の抵抗はどうか?採るには何かコツがあるのだろうか?などなど考えながら、繰り返し網を入れていきました。

ついに、一瞬油断したハタタテダイ、網を水面下に入れても逃げなかったところを私は逃さなかった。岸壁にかぶせてそのままズルズル引き上げました。疲労困憊でゲットしたハタタテダイ、それだけに喜びも大きいです。その後も繰り返し他のハタタテを狙いましたが、やっぱりうまく網をかわされ結局は一匹でした。

防波堤採集は体力第一ですね。
次に向けての課題は網の改良(巨大化と水の抵抗を減らすこと)と体力強化(これは多分しない)です。コツはそのうちつかめるでしょう。

ハタタテダイ(5cm)
何年か前に500円玉サイズを採ったことがありますが、それより大きいのは初めてです。今まで何度試みても採れなかっただけに、嬉しい一匹です。
やっぱり魚採りは道具ですね。