Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2002 念願の魚

暇があれば私は海水魚の本を見ます。こんな魚が採れたらいいなあと思いながら本に掲載されている写真を眺めるのですが、特に「南紀潮溜まり」などと記載されていると、いつかは我が手に...メラメラ燃えてきます。
そんな写真の一つ、小学館フィールドブック「海辺の生物」に掲載されているキンギョハナダイの写真。初夏の潮溜まりに幼魚が見られると記載されていますが、私は不運にも見かけたことがありません。潮溜まりに浮かぶ全身ピンクに輝く魚体はあまりにも妖しく、こんなに目立ったら直に狙われるのでは、と自然の不条理さえ感じます。

こういった憧れの魚は狙って採集できるものではありません。10月6日は、チョウチョウウオ水槽が全滅して久しいので、一匹でもチョウチョウウオが欲しいと、少し謙虚に南紀の磯に向かいましたが、あわよくばサザナミヤッコ、ナメラヤッコ、アブラヤッコ、ウズマキにも出会いたい、本命はニジハギじゃあ~というのが本心でした。

いつものヤッコの見られる大きな潮溜まりには、お目当ての魚の姿はなく、早々と見切りをつけ、磯に潜りました。以前にサザナミヤッコを見つけた穴など覗いて回ると、居た居たナメラヤッコ。しかし一目散に別の穴に逃げ込まれ、直に姿を見失いました。結局少し姿を拝んだだけ....。ナメラヤッコは今年何度か出会いましたが、いつもこのように直に姿を見失ってしまいます。その辺が同じヤッコでもサザナミヤッコとは違っています。サザナミヤッコは隠れてもまた出てきてくれて、のんびりと泳いでいる感じですし、逃げ足も優雅です。同じ見失ってもその分、長い時間楽しませてくれます。ナメラは愛想がない。

それにしても、先日買ったウエットスーツのは快適です。最初の背筋の冷たさ以外は快適に潜れます。しかし、私の船酔いはウエットスーツを着ても変わらず、ナメラヤッコを追いかける一瞬のうちに波にもまれ、途端に気分が悪くなりました。「いかん。このままでは吐いてしまう。陸に上がらなければ、、、」ということで、引き上げる途中にたまたま出会ったニジハギ。気分が悪いのにこんな時に出てくるか~。覇気が萎えがちな私でしたが、とりあえずニジハギは驚いて岩穴に逃げ込みました。石の下でなくて岩穴に逃げ込んだのがウンのつき。出口に網をあてがい、穴に手を突っ込むと一直線に網の中へ入りました。見つけてから網に入るまで一分弱。あれほど振り回されたニジハギも見つかる場所が悪ければ、あっけないものです。

吐き気のために、ウェイトを外して水面をプカプカ浮いていますと、水深4m程の所にピンクの小さなのが居ました。まさに真打登場、キンギョハナダイです。再度ウェイトを装着し、私にとっては初めての深度で苦労して採集しました。
しかし結末は.........

 

■ニジハギ■

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かなりすばしこい。直に石の下に逃げ込みます。逃げ込んだイシを除けてもそこに姿はなし。マジックを使います。
潮溜まりにはあまり入りません。

 

■キンギョハナダイ■

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いつも同じ岩の隙間に逃げ込みますが、直にまた出てきます。
息も絶え絶えに、何とかキャッチ!
夜店のキンギョ?
実は家に着いたら死んでいました。いわゆる着死。
なんでやね~んっ。

 

鉄則:生きているうちに写真撮影すべし。