魚取りレポート2003 採集は気力
連日の海で家族も疲れぎみ。と言う事で8月30日土曜日は一人で南紀に行きました。実は採集始めての4年間、寂しい?ので一人で南紀に行ったことはなかったのです。
道中は一人でも現地では仲間のKAZUさんkaitoさんと一緒です。初めての場所、サンゴ地帯です。
その日は透明度が悪く、視界は1~2メートルくらいでして、そういう状況での採集も初めての事です。私にとって一番の問題は、酔うか酔わないかということでして、淡水が入り込んでレンズが靄るような状況で視界が悪ければすぐに気分が悪くなります。しっかり酔い止めは飲みましたが、酔うかもしれないという気分的な影響もあってか、やっぱり30分ほどで酔ってしまいました。陸に上がって休憩です。
「もう今日はボーズでいいや」と弱気になっている所に、達人、深場氏登場。すごい魚の話、網の使い方、追い出し棒、生け簀の話などなど、いろいろと教えて頂きました。萎えかけた気持ちもみるみる復活し、海に入らずにはおれない気分になり、走り込むように海にダイブしました(少々大袈裟)。
やはり気持ちの問題ですね。日がさしてきて少し視界がよくなった事もあって、それからは気分よく、夢中になってチョウチョウウオを追いかける事ができました。
しかし珊瑚地帯での採集は難しいものです。枝珊瑚の中に入られてしまえばお手上げです。しかしそんな時、珊瑚を壊して採るなんて事は許されません。自然を壊し、結局は魚を採るという自らの楽しみをも奪ってしまうことになるのです。第一そんな事しても魚は採れません。そんな場合、トラップです。台風などで崩れた珊瑚を探して、魚のいる珊瑚の近くに仕掛けます。後はひたすら祈るだけ。受身的な採り方ですが、トラップに入った時の嬉しさは...「よしよし...」って感じです。
この知的なトラップにかからない雑食性のチョウチョウウオや少し大きなサイズのポリプ食性チョウチョウウオはいつも通りタモ網での追い回し、積極型採集です。しかし転石地帯ではかろうじてこの方法が使えますが、珊瑚地帯での採集は無理と諦めるしかないです。
■アケボノチョウチョウウオ■(4cm)
結構ポピュラーですが、潮溜まりに入っていることは殆どなく、今回初めて見ました。こうしてみると、曙とはうまく名づけたものだと思います。
■ヤリカタギ■(4cm)
まさにヤリのように直線的にキビキビと実にすばしこく動きます。