Shrink Fのブログ

精神科開業医が日々思うこと 〜あまり仕事とは関係ない〜

魚取りレポート2006 8.汚い潮溜まり

9月9日土曜日。喉が痛くて体調もあまりよくないが、天気がいいので出かけてしまった。前回悪天候のリベンジである。2日前に比べると視界はずいぶんとよいが、局所波で気分が悪い。かろうじてミナミハコフグなどを少々採って、今日はおしまい。リベンジの意気込みも気分の悪さのためにあっけなく消えてしまっている。

一人で魚を採る僕が寂しがるであろうから、近くで釣りをしてくれていた子どもらが釣りの合間に潮溜まりでいろいろと魚を採っている。長男は、専ら釣り、小さなオキフエダイを釣り上げ、持って帰る気満々である。次女はネズスズメダイを採りまくり。これも持って帰る気満々である。長女は、釣りの合間に汚い潮溜まりで変わったフグを採ったという。変わったフグとは小さなサザナミフグ。ビー玉サイズである。ほとんど真っ黒というモノトナスな色合いは観賞魚としてはどうかと思うが、動かずゴミのように浮いている様が受ける人には受けるのだろうか、小さなサザナミフグはなかなか貴重だと私のよく行くショップ、アクアパルで最近聞いた。

 

f:id:sazanami-fmc:20180925183743p:plainサザナミフグ 1cm
殆ど動かないので、潮溜まりに浮いているとやはり弱ったオタマジャクシかゴミにしか見えない。ソウシハギマツダイと同じく浮遊物に擬態しているのだろうか。

澱んだ汚い潮溜まりが好きなのか、あるいはゴミと一緒に流されついた場末の潮溜まりに潜みんで、メジャータイドプールデビューの機をうかがっているのかはわからない。

このゴミのようにというのが今回のポイントである。サザナミフグを見たのはこれで三度目。一度は洗面器くらいの大きさの潮上帯付近にある汚い潮溜まりで何気なく見ているときに見つけたもの。もう一匹は漁港の岩壁にゴミにまみれて浮いていたものである。どうも、サザナミフグは汚いところが好きである。汚い潮溜まりとは、たいてい満潮時にしか海とつながらず、雨水と海水が半々くらいで、潮溜まりというよりむしろ水溜りというイメージであり、シマスズメダイやボラの幼魚がよく入るが、クロホシマンジュウダイを差し置いては汚い潮溜まりは語れない。

何といっても「糞食」魚である。キング オブ 「汚い潮溜まり」の称号はだてではない。時々コンゴウフグ(今まで一匹した採ったことはないが)とかも汚い潮溜まりに入るので、海へ行った際には一応チェックしたい。

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